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Q.そもそも「地熱」って何?

A.地中の深い部分にある、 高温の熱エネルギーのこと。

地球内部は熱エネルギーの宝庫

電気やガスなどの社会インフラとして、エネルギーは我々が生活を営むうえで欠かせないものである。現在、日本は石油や天然ガスに代表されるエネルギー源の9割近くを輸入に頼っているが、実は日本の地下深くには膨大な量の熱エネルギーが蓄えられている。

地球は内側から順に、核、マントル、地殻の層に分かれており、地球の核の温度は5000~6000℃あるとされている。こうした地球内部の熱源に由来する熱エネルギーが「地熱」である。

地球内部の温度は、地表に向かうにつれて低くなる。そのため、現在の掘削技術では、手当たりしだいに地面を掘っても十分な熱源には辿りつけない。

ただし、例外がある。火山帯のある地域だ。

火山地域では、地下数~十数キロの場所に「マグマ溜まり」と呼ばれる1000℃近くの熱源があり、周辺に絶えず熱を供給することで地表近くに「地熱地帯」を形成する。

世界に誇れる日本の地熱資源ポテンシャル

日本における地熱地帯では、古くから温泉の湧き出る泉源を中心に温泉街が形成されるなど、経済・文化の一端を担ってきた。地熱は古来、日本人にとって馴染みのあるものだったのだ。

ただし、温泉と地熱発電では利用する地熱の得られる場所が異なる。温泉が地熱によって温められた湧水あるいは地下の浅い部分に溜まった温水を汲み出して利用するのに対し、地熱発電では地下のより深い場所に溜まった高温高圧の蒸気・熱水を利用する。

マグマ溜まりに熱せられた高温の水が、水を通しにくい岩盤の下やその隙間に溜まっている部分を「地熱貯留層」と呼ぶ。地下1~3キロに位置するこの地熱貯留層に向け、井戸(生産井)を掘り、高温高圧の蒸気・熱水を取り出し、その力を利用してタービンを回して発電するのが「地熱発電」である。

環太平洋造山帯に位置し、世界有数の火山地帯として知られる日本は、アメリカ(3000万kW)、インドネシア(2779万kW)に次いで世界第3位の地熱資源量(2347万kW)を有する。

地熱資源は、化石燃料と違っていくら使っても基本的に枯渇しない。したがって、これらの地熱資源をうまく活用できれば、エネルギーを他国に依存する必要がなくなる。

さらに、現状の地熱資源試算結果は、現在の技術で利用可能な地熱資源量に限定した試算結果である。近年では、より深い位置の熱源やより低い温度の熱源を利用する地熱技術の研究開発も進められている。

こうした最新技術が実用化された暁には、世界のエネルギーのほとんどを地熱でまかなうことができると試算されている。

出所:「地熱革命が始まる」(プレジデント社)

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